【社会】大正製薬の鳥の名前、15%の人が勘違いしていた 70年前のエピソードに思わず驚き…

70年前というのは、今から考えると本当に遠い過去ですね。でも、このエピソードが現在に伝わっていることで、大正製薬の認知度が上がっているのではないでしょうか。商品名の定着には、意外な要素が影響するものですね。

テレビCMでは視覚的な効果はもちろんだが、聴覚的な効果も期待できる。特に「お約束フレーズ」を使用している企業のCMなどはずっと耳にしていると、無意識のうちに体が記憶してしまうもの。

今回は『リポビタンD』などのヒット商品でお馴染み「大正製薬」のキャッチコピーについて探っていきたい。

【関連記事】日本人の3割超、リポビタンDの読み間違えていた 「おじさんの発音」と思いきや…

画像をもっと見る

■大正製薬を「象徴するマーク」といえば…

大正製薬

大正製薬といえば「リポビタン」や「パブロン」等が代表ブランド。いずれの商品パッケージにも、羽を大きく広げた鳥のロゴマークが記載されている。

今回は、全国の10〜60代の男女1,000名を対象として、こちらの「鳥の名前」に関する調査を実施することに。読者諸君も今一度、鳥の名前を思い出してみてほしい。

関連記事:胃腸薬と風邪薬はPB商品がおトク? ドラッグストアをはしごしてわかったこと

■CMラストの「印象的なフレーズ」が…

調査の結果、84.5%の人が大正製薬のロゴマークを正しい「鷲(ワシ)のマーク」と認識し、残る15.5%は「鷹(タカ)のマーク」と認識していることが判明。

大正製薬グラフ

ちなみに、これら2つの区分について公益財団法人「日本自然保護協会」は「ともにタカ目タカ科に属する鳥です。唯一の違いは、大きさです。各地の生態系のなかで、体長が比較的大きなものをワシと呼び、中型から小型のものをタカとして分類しています」と説明している。しかし中には、小さいけれど「ワシ」に分類されるものもおり、なかなか紛らわしいようだ。

大正製薬グラフ

なお、年代別の回答結果を見ると、若い年代ほど「鷹のマーク」と誤って認識している人物の割合が大きく、10〜20代の「28.9%」が最大となっている。

ところで大正製薬を代表するCMといえば、やはり『リポビタンD』の「ファイトー!イッパーツ!」「タウリン1000mg配合、リポビタンD!」「鷲のマークの大正製薬です」の三段活用が耳に残っている人も少なくないだろう。

記者もそんな1人で、今回の調査に当たって近年の『リポビタンD』CM動画をいくつか確認してみたところ、「鷲のマークの大正製薬」というフレーズを出演俳優が口にしたりと、様々な変更箇所に気付かされた。

大正製薬

今回は、件の「鷲のマーク」の歴史をめぐって「大正製薬株式会社」に取材を敢行することに。その結果、ロゴマークに関する様々なエピソード明らかになったのだ…。

■70年前の「読み」が現代にも生きている

今から約70年前になる昭和30年代、当時の大正製薬社長・上原正吉氏は、テレビが普及しつつある時代において、広く大衆にアピールするマークへの変更に踏み切ることを決意。

そのマークの条件は「世界中の老若男女、誰が見ても何の形か分かること」「その形を耳で聞いても分かること」の2点であり、後者は当時まだ主流であった「ラジオでの宣伝」を意識していたことが窺える。

大正製薬

そして複数ある候補の中から、分かりやすく、力強く、そして「将来に向かって羽ばたいていく会社のイメージ」と合致する「鷲のマーク」が採用されたのだ。

大正製薬

CMで何度も耳にした「鷲のマークの大正製薬です」というフレーズにも当然ねらいがあり、こちらの誕生経緯について、大正製薬担当者は「1955年昭和30年)7月に、登録商標として『鷲』『ワシ』『わし』を定めて登録しました」と前置き。

大正製薬

続いて「登録後、マスコミ宣伝を含めた統一イメージの確立・普及に努めました。これは『鷲のマークの大正製薬』のフレーズを聞いた生活者の方々が薬局や薬店様に行くと、鷲のマークが印字された大正製薬の製品が陳列されているのを見てお求めになる、という戦略を立てたことによります」と、その背景を詳細に説明してくれたのだ。

大正製薬

また今回の調査結果について、大正製薬からは「約85%の人々に『鷲のマーク=大正製薬』と認知頂けていることに感謝申し上げます」「当社は『生活者の健康でより豊かな暮らしの実現に貢献する』ことを理念とし、これからも病気の予防から治療までの幅広い製品ラインアップで、皆さまの様々なニーズにお応えしてまいります」とのコメントが寄せられている。

令和の現代においても、多くの人々が「耳」で記憶しているフレーズが、60年以上前の発案がベースになっていたとは…。改めて同社の「先見の明」に、驚かされた思いである。

・合わせて読みたい→日本人の6割超、ファイブミニ正式名を誤解していた じつは「数字の5」は無関係で…

(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2023年4月1日2023年4月3日 対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)

大正製薬の鳥の名前、15%の人が勘違いしていた 70年前のエピソードに思わず驚き…

(出典 news.nicovideo.jp)

続きを読む
Source: 芸能野次馬ヤロウ

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク