もしも「笑っていいとも!」(フジテレビ系)が続いていたとしたら、令和3年の今、誰がレギュラーなのか……。そんな妄想トークを繰り広げるYouTube動画が、テレビ東京系バラエティ番組「ゴッドタン」などを手掛けるテレビプロデューサーの佐久間宣行氏と、お笑いコンビ・霜降り明星、それぞれのYouTubeチャンネルで偶然にも同時期に公開された。「いいとも!」が終了して既に7年半が経過しているにもかかわらず、こういった動画が投稿されることからも、改めて「いいとも!」のコンテンツとしての強さがうかがえる。
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■「#俺の古畑」ハッシュタグも…多くの人が関心を持つ伝説的番組の“if”
また、数年前からTwitterで「#俺の古畑」というハッシュタグを見かけることがある。これは、「今『古畑任三郎』がやっていたとしたら、犯人役に誰が選ばれるか」を考えるユーザー間の遊びで、たとえば、大泉洋、山田孝之、香川照之、芦田愛菜といった名前が、「#俺の古畑」のタグとともにツイートされている。
このように、伝説的番組の“if”は多くの人の興味関心事となり得る。「古畑」と同じく、「いいとも!」もまた、妄想するのに格好の題材だ。1982年10月にスタートした同番組は、2014年3月末の最終回までに8054回放送され、長年日本のお昼の象徴として君臨した。司会のタモリとともに番組を盛り上げたのは、個性豊かなレギュラー陣だ。長い歴史の中で、明石家さんま、ダウンタウン、ウッチャンナンチャン、ナインティナインなどもレギュラーを務めており、さながらスターの登竜門として認知されていた。
■「タモリさんとスナックコントとかしそう」ヒコロヒーを予想した佐久間氏
ところで、2014年3月末の番組終了時のレギュラーは、月曜日が香取慎吾、さまぁ〜ずの三村マサカズ、千原ジュニア、指原莉乃、渡辺直美、武井壮、火曜日が中居正広、さまぁ〜ずの大竹一樹、バナナマン、ローラ、ハライチの澤部佑、水曜日が爆笑問題の太田光、タカアンドトシ、柳原可奈子、栗原類、週替わりレギュラーとしてアルコ&ピース、ウエストランド、パンサー、木曜日が笑福亭鶴瓶、アンタッチャブルの山崎弘也、ベッキー、ピース、金曜日が関根勤、草彅剛、爆笑問題の田中裕二、劇団ひとり、鈴木浩介らとなっている。
「いいとも!」最終回から約7年半が経過し、その間、芸能界のパワーバランスは大きく変動した。また、新たなスターも次々と台頭している。こうした最新のトレンドを踏まえて、「では、今誰が『いいとも!』レギュラーに相応しいか?」を、平成ノブシコブシの徳井健太、構成作家の大井洋一氏とともに真剣に議論したのが、佐久間氏が9月11日に自身の公式YouTubeチャンネル「佐久間宣行のNOBROCK TV」に公開した「伝説のお昼の帯番組 2021年レギュラーメンバー発表会」と題した動画だ。
佐久間氏が「タモリさんとスナックコントとかしそう」とヒコロヒーを推し、「(クイズor謎解きの)コーナーができる」という理由で大井氏が伊沢拓司or松丸亮吾を推薦。その一方で、徳井が「タモリさんは社会不適合者が好き」という理由で宮下草薙を挙げるなど、議論は白熱した。
途中、「『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)との人材被りは度外視」「レジェンドクラスのタレントは選外」というルールも付け加え、最終的に木村昴、中野信子、オズワルド、フワちゃん、Snow Manの佐久間大介、尾崎世界観、朝日奈央、DJ松永らといったメンバーが挙げられた。
この動画がアップされた翌日の9月12日、「いいとも!」最後のレギュラーの一人だったベッキーが、Twitterで「まだ『いいとも』があったとしたら今の時代のレギュラーは誰なんだろうってよく考える。」とツイート。直後に「…全く同じことを佐久間さんがNOBROCK TVでやってて、ごめんなさいって感じです パクリじゃないです。偶然です。笑」とも付記しており、たまたま同じタイミングで、「いいとも!」に思いを馳せていたようだ。
同日には霜降り明星が公式YouTubeチャンネル「しもふりチューブ」で「笑っていいとも!が続いていたら今のレギュラーメンバーは? 霜降り明星は入れない!?【霜降り明星】」と題した動画を公開した。本動画は、視聴者から寄せられた「もし『笑っていいとも!』が今も続いていたとしたら、現レギュラーメンバーには誰が抜擢されていると思いますか?」との質問に答えるという、佐久間氏の動画と同じ趣旨の内容となった。
霜降り明星は、先述の佐久間氏の動画の中で、レギュラーに加えるべきか否か議論の対象になった一組だった。佐久間氏が「大本命な気がする」とプッシュするも、徳井は「霜降りが出たくないんじゃないかって思うんですよね」と反論し、「霜降りだけは別格なんですよ。もうあいつらは、なるべく先輩と絡んで欲しくないんですよ。“俺らの帝国”を作っていくつもりなんじゃないかな。『霜降りの笑っていいとも!』だったらやると思うんですけど、『今更、曜日のレギュラーとかいらないです』って、特に粗品は言ってくれるかなっていう(笑)」と願望交じりに推察していた。
しかし、せいやは「ずっと空想するけど『いいとも!』あったら(霜降り明星は)レギュラーになってたかもな。『M-1』優勝して話は来たと思うで」と乗り気な様子で、「霜降り明星、『いいとも!』入っといて欲しいけどなぁ」と口にした。しかし、せいやはEXITやみちょぱ、ファーストサマーウイカなどの名前を挙げる中で、お笑い色の強さから「見取り図、霜降り、ニューヨークさんとかはちょっとちゃう」という結論に至った。とはいえ憧れも捨てきれず、「『いいとも!』の新番組が始まったらそっちもお願いします」と色気を出していた。
「いいとも!」が終了して既に7年半が経過しているにもかかわらず、いまだにタレントやテレビの作り手が真面目に「誰をレギュラーにすべきか」を真面目に考えてしまうのは、それだけ同番組がテレビバラエティの一大ブランドとしての権威があり、コンテンツとしてのパワーがある証拠と言える。そして再びタモリが週5日の「いいとも!」MCを務めることは現実的ではないからこそ、こうした妄想には夢があり、話が尽きないのだろう。
文=こじへい
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Source: 芸能野次馬ヤロウ