フリーランスでグラフィックデザイナーをしている百瀬美月さん(仮名、24歳)は、音楽フェスやクラブが大好きな根っからのパリピ(パーティーピープル)だ。フジロックをはじめ、ウルトラ・ジャパン(毎年9月にお台場で開催される日本最大級のEDMイベント)、カウントダウン・ジャパン(毎年12月に開催される日本最大級の屋内型ロックフェス)と、おもなフェスには毎年必ず参加しているという。今年の夏も、「波物語」には行かなかったものの、同じ時期に新潟県の苗場スキー場で2年ぶりに開催されたフジロックには姉や友人など数人のグループで参加して楽しんできた。
――まず今回参加されたフジロックの様子をお聞きします。フジロックは昨年延期になって以降、行政などの関係各所と協議を重ね、かなり対策を行ったうえで開催されたと聞いています。実際のところ、現地の感染対策はどうだったんですか。
百瀬 フジロックはめちゃくちゃ感染対策をしていました。検温と消毒だけじゃなくゲートで手荷物検査も行い、それにパスしないと入場者の証明書となるリストバンドをもらえないんです。あと、会場内にはあちこちにマスクの着用をチェックするスタッフがいて、「ちゃんと鼻が隠れるようにつけてください」と注意していました。私たちはキャンプしていたんですけど、本会場だけじゃなく、キャンプサイトに出入りするときも検温と消毒と手荷物検査があった。
――手荷物検査で酒の持ち込みもチェックしていた?
百瀬 そう。売っているのもノンアルのビールやレモンサワーだけ。いろんなフェスに行きましたけど、お酒抜きのフェスは初めてでした。
――「波物語」についてお聞きします。このヒップホップ系のフェスは、フジロックと違って充分な感染対策をしていなかったために大炎上しましたが、それについてどう思いますか。
百瀬 ノーマスクで密状態、お酒も飲んでいたんですよね。それは批判されてもしょうがないかな。そんな状況になるのが最初からわかっていたら、私はそのフェスに行かないと思います。
――たしかに、「波物語」のケースは問題ですが、音楽フェスを悪者にしておけばいいという世の中の空気は感じます。
百瀬 フジロックに行く前にツイッターを見たら「フジロック最悪、すぐやめろよ」とか「新潟は感染者数増えていないのに、なんでフェスなんかやるんだよ」とか、めちゃくちゃ悪く書かれていたんです。開催するなっていう書き込みしかなかった。それを見て一瞬やめようかなと思ったんですが、実際に行ってみると、さっきも言ったようにすごくきちんと感染対策をしていた。先日、ワクチンの接種に行ってきたんですが、接種会場のほうがフジロックよりよっぽど密でした。
――なぜ音楽フェスばかりが叩かれ、悪者にされるんだと思いますか?
百瀬 フジロックには音楽好きの中年世代も多いんですけど、基本的にフェスっていうのは若者のカルチャーなんですよ。若者を中心に何千人何万人という人が集まり、アーティストが大音量で激しくパフォーマンスし、それを見てみんなが「ワーッ」って盛り上がる。そういうのって、フェスに行ったことのない人からするとすごくイメージが悪いじゃないですか。体験したことのない人にとっては、酔っ払った若者がルールを無視して暴れている無法地帯のようなイメージ。だから、叩かれるのかなって思います。
――自分たちにとって未知のものだから、得体の知れないものだから、コロナに乗じてフェスを叩いていると。
百瀬 私はそう思います。よく知らずに音楽フェスを叩いている人には、とりあえず1回行ってみてくださいと言いたいですね。
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https://bunshun.jp/articles/-/48577
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Source: 芸能トピ++