今年はジャニーズの人気グループ「King & Prince」の5人がメインパーソナリティーを務めた。恒例のチャリティーマラソンは、全100キロの「復興への想いをつなぐ募金リレー」が行われ、キンプリの岸優太(25)のほか、東京五輪卓球混合ダブルス金メダリストの水谷隼(32)や、元ラグビー日本代表の五郎丸歩(35)などアスリート勢が数多く参加。最終走者の城島茂(50)が完走した直後に瞬間最高視聴率23.4%(世帯)を記録。番組全体の世帯平均視聴率は12%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)と昨年の15.5%から低下、歴代29位タイ(全44回中)と冴えない。
「今年はオリンピック後の放送というのもあったと思いますが、80年から続くスペシャルドラマに、チャリティーマラソン、笑点……といった構成のマンネリ、番組への関心の薄さが視聴率低迷につながっていると言われています」(スポーツ紙記者)
“番組のマンネリ化”“感動の押し売り”といった指摘は毎年のこと。今年はほぼ全面的にキンプリ推しだったため、断片的にしか番組を見ていなかった筆者でさえ、キンプリメンバー全員の顔と名前を覚えてしまったほど。そのため“露骨なジャニーズのプロモーション番組”という声も少なくない。
■重要なのは募金額
だが、この番組の存在意義は、障害を持つ人や病気と闘っている人などの現状を知ることだけでなく、支援を必要とする人たちや関係する団体、施設のためのお金をいかに多く集められるか、の一点に尽きる。番組はいわば募金喚起のためのコンテンツということになる。
コロナ禍での実施は今回で2度目。緊急事態宣言中、感染者が増加する中での開催だったため、両国国技館はじめ対面での募金が中止されたほか、コンビニなどの店頭での募金もしづらい状況で、その代わりスマホなどによるキャッシュレス募金が推奨された。
放送終了時点で発表された募金額は4億2102万9826円。昨年の5億2102万9826円に比べて20%ほど減少したが、放送開始から43年間で集まった募金総額は、405億6415万1601円に上る。毎年、1年を通じて10億円近い金額が集まっていて、視聴率と歩調を合わせるように募金額が低迷している様子は今のところ見られない。
これらの募金は、入浴車をはじめ、リフトつき、スロープつきバスのほか、車いすなどの福祉車両贈呈のほか、環境保護支援事業、災害復興支援事業に使われており、新型コロナウイルス感染症対策支援が新たに加わっている。24時間テレビは、地球温暖化や頻発する豪雨災害、そして、コロナ関連の支援といった行き渡りにくいところにお金を回す役割を果たす、唯一の番組といっていい。それだけに視聴率とともに募金額がさらに落ち込んだときが、番組終焉のときだろう。
8/25(水) 9:06 日刊ゲンダイ
https://news.yahoo.co.jp/articles/3b02f9604b6cd364b50cce4b872dd93303a92f30
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Source: 芸能トピ++