■ズバズバ言う後輩が苦手だったけど

― プレゼン直前、私を完全否定してくる後輩に『救われたワケ』 ―

職場に、何でもストレートに言う後輩がいる。
悪気はないのだろうけど、人の心にズバッと刺すような物言いが多くて、正直ずっと苦手だった。

ある日、重要なプレゼンを担当することになった私は、徹夜続きで資料を詰め込み、何とか形にした状態でリハーサルに臨んだ。

すると、例の後輩が開口一番、こう言い放った。

「先輩、このプレゼン **絶対に通りませんよ。
 理由わかります?」

心が折れそうになる。
やっぱり苦手だ。空気くらい読んでくれよ。
そう思った瞬間だった。

後輩は続けて、淡々と言った。

「先輩、資料作りすぎです。
 本当に伝えたいポイントが埋もれています。
 もったいないですよ。」

その言葉に、ハッとした。

私が徹夜して書き足した部分は、不安の裏返しで、
“本当に伝えるべき核心”とは何の関係もなかったのだ。

後輩はさらに、私の資料を一つひとつチェックしながらこう言った。

「先輩の企画、めっちゃ面白いです。
 だからこそ、要点だけで十分なんです。」

「……否定じゃないの?」と思わず聞くと、

「違いますよ。
 “通すための修正点”を言ってるだけです。」

その言葉に、胸の奥で何かがスッとほどけた。

自分の能力や努力を否定されたと思っていたけれど、
あの後輩は“結果を出すために必要なこと”を真正面から言ってくれていただけだった。

その後、指摘された部分を削り、伝えたいポイントだけに全力を注いだプレゼンは無事に採択。
上司からも「今回の資料はすごく見やすかった」と高評価をもらえた。

帰り際、例の後輩がぼそっと言った。

「先輩、今日のプレゼン、ほんと良かったですよ。」

あの瞬間、私は気づいた。

“ズバズバ言う”のではなく、
“遠回しにしないで本気で向き合ってくれる”だけなんだと。

今では、彼の率直さがチームにとって一番の武器になっている。


Source: 芸能人ニュース速報

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