俳優・タレントの黒柳徹子(90)が14日、都内で行われたアニメーション映画『窓ぎわのトットちゃん』(公開中)ティーチイン付き舞台あいさつに登壇した。クリスマスの思い出を聞かれた黒柳は「一番、忘れられない思い出」として、戦時下で過ごした幼少期を回想した。
キリスト教の家で育った黒柳は「クリスマスは教会に行き、戦争中は低学年だったので、信者の病気の方の家の窓の下でクリスマスの歌を歌います。コーラスグループにも入っていたのでみんなと一緒に牧師さんに連れられ、その日は夜遅くまで出て行っていいと。みんなと一緒にそこで歌を歌いました」と振り返った。
「すると、そこのうちの方が窓をあけて、戦時中で食べ物もないときですから…お湯のなかに砂糖を入れて、それを一杯いただき、とてもとてもうれしくて。何軒もその晩は、よそのお家の窓の下にいき、歌いました。クリスマスといえば一番、忘れられない思い出です」と懐かしんだ。
同映画は、黒柳が今から約80年前、第二次世界大戦が終わる少し前の激動の時代を背景に、幼少期を自伝的に描いた作品。1981年に出版され、日本では累計発行部数800万部を突破、中国語、英語、フランス語、ヘブライ語など20以上の言語でも出版され、世界累計発行部数は2500万部を突破する世界的ベストセラー作品となっている。
「あの頃の世の中のことがとてもよく描かれていて。だんだん暗くなっていく時代だったものですからちょっと涙が出ました…」と感想を語る黒柳。「(戦争でない時代は)のんきなクリスマスもありましたが、すぐ戦争になってしまったのでそういった意味では子供のときの楽しいクリスマスの思い出はないですが、きょうのお作りいただいた映画は戦争のことが入っていて、戦争をご存知ない方も感じるものがあったと思います」と話していた。
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Source: 芸能野次馬ヤロウ