歴代最多出演 “冠城”反町隆史が「相棒」として愛され続けた理由

長く続いた。

 反町隆史さんが、放送中のテレビ朝日系連続ドラマ「相棒 season20」(毎週水曜 後9:00)の最終話をもって卒業することが発表されました。

 同ドラマは、変人ながら、優秀なキャリアの警視庁「特命係」に所属している係長・杉下右京水谷豊さん)が自身の下についた相棒と共に、卓越した推理力と洞察力を駆使して、数々の難事件を解き明かしていく姿を描いた物語。その右京の4代目相棒・冠城亘を演じる反町さんの特徴や魅力について、作家・芸能評論家の宝泉薫さんに聞きました。

珍しい組み合わせのコンビ

 2015年10月14日放送の「相棒 season14」第1話で初登場して以来、今年11月24日放送の「相棒 season20」第7話で、右京の相棒として歴代最多の出演数、125回を記録した反町さん。「相棒として、反町さんの起用が発表された当初は疑問に思う声も少なくなかった」と宝泉さんは話します。

「水谷さんの主演としての存在感はもちろんのこと、これまでの歴代相棒(寺脇康文さん、及川光博さん、成宮寛貴さん)はどちらかといえば、助演や準主演というタイプでもあったので、バリバリ主演クラスの反町さんがうまく機能するかどうかは疑問に思っていました」(宝泉さん)

「しかし、振り返ってみれば、反町さんのキャスティングは大成功。ファンの多い作品なので、どのシリーズが好きか、人によって分かれるとは思いますが、結果的に多くの人に受け入れられ、歴代最多の出演数を記録したことがその証明です」

 宝泉さんは、反町さんと水谷さんのコンビ感についても言及しています。

「違うタイプの2人を組み合わせるというのがコンビの定石ではありますが、反町さんと水谷さんについては、2人の違いが見えにくく、どこか似ている面も。反町さん演じる冠城はすごく頭が良くて、なおかつ動けるということもあり、右京の“分身”のような存在にも感じました」

「そんな似ている2人が親子や兄弟かのように、いい距離間でやりとりしながら物語が進んでいく展開や、時折、お互いをいじり合っていたり、仲良く、わちゃわちゃしているような姿もほほ笑ましい光景でした。そんな一面も、これまでのコンビものを振り返ってみると、この2人のタイプは珍しい組み合わせだったような気もするのです」

「相棒」の出演を経て、宝泉さんは俳優としての反町さんに変化があったと話します。

「主演俳優というイメージから、柔軟な対応ができる俳優である印象を与えることに成功したように思います。それまでは、反町さん自身が座長として作品を引っ張っていくイメージでしたし、これまでの実績からも、そういう存在でありましたが、水谷さん主演で、すでに出来上がっている作品の世界観を支える側の立場になったことで、新たな一面を見ることができました」

「また、自身の代表作でもある『GTO』当時から、正義感の強さのようなものは今も変わらず、『相棒』に出演したことで、知的なイメージソフトな印象が新たに加わったと感じます。水谷さんという尊敬できる俳優と巡り合えたのは大きいはずですし、反町さん自身の今後の道筋を考えるヒントにもなったのではないでしょうか」

 宝泉さんは来る最終回に向けて、反町さんの姿に大きな期待を寄せています。

「今の安定した右京とのやりとりを最後まで続けてほしいですし、最後まで変わらない姿を見せることがベストのようにも思います。気になる点でいえば、この先の復活を感じさせるような含みを持たすのかどうかは見どころの一つでもあります」

「『相棒』の場合、卒業したら一切出なくなるわけではないので、少し気が早いかもしれませんが、卒業後、どんな形で登場してくれるのかは楽しみに待っていたいですし、これっきりという形は避けてほしいと願っています。これだけ長くシリーズ化される作品自体が珍しいことですし、4代目として加入し、作品の世界観にハマるというのは決して簡単なことではありません。

その難題をクリアした反町さんなので、またどこかでの再登場を期待せずにはいられませんし、むしろ、反町さんがこれだけフィットした分、次の相棒は誰になるのか、作品の世界観を壊さず、反町さんの後釜を務めるとなると、次は相当なプレッシャーかもしれませんが、注目して待っていたいと思います」

オトナンサー編集部

反町隆史さん

(出典 news.nicovideo.jp)

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Source: 芸能野次馬ヤロウ

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